雨のち虹 ~カタツムリの恋~
光
新垣の部屋と新垣に、さよならをした。
一歩進んだ私に神様からの贈り物?
忘れるわけがない。
私と同じ痛んだ髪。
ちょっといじわるそうな話し方と、声。
ちゃらちゃらした金色のネックレス。
黄緑の制服を着ていなくても、彼だと瞬時にわかってしまう。
また、
また・・・
私の欲しいものはゆかりのもの?
直と親友になりたかった私。
金色の髪の彼なら好きになれると信じていた。
「ゆかり!!」
新垣の家からの帰り道に、眩しいライトの向こうに見えた人は・・・
間違いなく、彼。
なんとなく、同じ目をした人。
同じ寂しさを知っている人。
同じ匂いのする人。