雨のち虹 ~カタツムリの恋~
「お前、どういうつもりで俺と会うの?体だけなら最初に言って!」
俺の口から出た言葉は、俺が言いたかったことと全く違っていた。
悲しそうな顔をするどころか、彼女は小悪魔な微笑みを浮かべて俺の質問を交わした。
タバコの煙が俺と彼女の前に広がり、彼女は不機嫌な顔をした。
後ろの女の吸うタバコの煙。
彼女の耳に光る金色のピアス。
彼女のハスキーな声。
注文したのは「ホットコーヒー」
俺の右ポケットには、封印された金色の缶コーヒー。