雨のち虹 ~カタツムリの恋~
記憶が途切れ途切れでよく覚えていない。
私は、泣いていたかも知れない。
生まれて初めて、心の中を他人に見せた。
もしかしたら、自分にも見せたことのない顔だったかも知れない。
私は、生まれてから、今までの悲しかったことを話した。
お父さんのこと。
友達のこと。
プライドも何もない。
龍に、どう思われてもいい。
ただ、裸の私を知って欲しかった。
私の外見だけを見て、軽く私を好きになった今までの男のようになって欲しくない。
もっと
もっと
深い場所で
愛し合いたい。