雨のち虹 ~カタツムリの恋~
世界が変わる瞬間。
今まで俺の周りにいつもいた友達が
微妙な距離から俺を見る。
俺、何かした?
他にどうすることもできなかった。
誰かを殴るよりも、何かを投げる方がスッキリした。
椅子を投げるか
俺が泣くか・・・
俺には道が2つしかなかった。
お前はダメだって言ったあの教師は、今も教師をしているのだろうか。
俺にそんなセリフを言ったことも忘れて・・・
平気で教師をしているのだろうか…
あの日から俺は一人になった。
クラスメート達は、野生の草原で、ライオンに怯える鹿の群れのようだった。
決して、目を合わせることなく俺と微妙な距離を取りながら・・・
話しかければ話してくれる。
だけど、誰も俺に話しかけてはくれなくなった。
あの日、職員室で聞いた雷の音が今も俺の耳に残る。