雨のち虹 ~カタツムリの恋~
翌日、校門の前で会ってしまった。
「あ…あのさ」
俺の小さな声に気付いたゆかりが微笑んだ。
「帰り、時間ある?話したいことあんだけど。」
わざと冷たい口調でそう言った俺に
何も言わずに頷いたゆかり。
「帰り、ここで待ってるから…」
俺はゆかりを追い抜かしながら、言った。
頷いたのか
首を振ったのかも
わからないけど。
その日の授業は
ずっと体が熱かった。
トイレばかり行ってた。