雨のち虹 ~カタツムリの恋~
勝手に先生の部屋をこっそり見て、
その行為をなかなか止めることのできない生徒を、心配してくれた。
振り向いたら、甘えたくなる。
聞こえないフリして、走り出した。
送ってもらえたかもしれないと思うと、惜しいことをしたとも思った。
でも、新垣はいい奴だから…
私は、私を信じてくれてる人を裏切りたくはない。
もう、来ない。
ここにはもう絶対来ない。
心に決めた。
私は、責めるような美しい満月を見ながら…
どこかにいる大好きなお父さんに誓った。