雨のち虹 ~カタツムリの恋~
何となく、
何となくだけど…
少しだけ違和感があった。
俺が臆病になっていたのかもしれないが、言いたいことがすぐに言えなくなった。
少し、考えてから話すようになった。
それが、良い事なのか悪いことなのかは、わかんねぇ。
ただ、周りからはますます憧れの目で見られるようになった。
俺が自分で言うのもおかしいけど、
美男美女…
周りにはやっぱまだ子供っぽい奴が多い。
みんなの視線を浴びながら、手を繋いで歩くことがだんだん快感になってきていた。
それは、ゆかりも同じだったのかも知れない。
そんな日々を過ごしながら、時間だけが過ぎた。
だけど、それは
少しずつ少しずつ
別れへと近付いていく日々だった。