雨のち虹 ~カタツムリの恋~
わかれ
俺の人生は、俺の筋書き通りに進んでしまった。
想像していたことが次々に起こり、
そのたびに、俺は目を閉じた。
殻の中にいると、怖くないから。
誰にも傷つけられないし、
殻をつっつかれても、へっちゃらだ。
高校に進んだ俺とゆかりは、しばらくは順調だった。
お互いの高校の話をしながら、
ああだこうだと長電話をした。
5月の連休を過ぎた頃だった。