雨のち虹 ~カタツムリの恋~
俺は、その場を離れた。
外敵を見つけて、怯えるカタツムリのように、顔を隠し…小さくなる。
ほらみろ。
俺の思っていた通りの展開だろ。
こうなること、わかってた。
俺はあいつにふさわしい男じゃない。
やきもちというのとは少し違うような、何ともいえない気持ち。
自分がどんどん落ちていくのがわかった。
ゆかりの彼氏でいることが、俺自身の『自信』を喪失させていくような。
自分の欠点ばかりが見えて、最後には『俺のどこが好きなんだ』というところに行き着いてしまう。