うちの社長はバカだ
「先生、俺就職に決めました」

俺は今進路相談室にて、進路相談の山吹 千春(やまぶき ちはる)という金髪ピアスで顔立ちは良いものの目付きがあまり良くないため教師というよりチンピラのような容姿であり、年齢にして20代後半の若手先生に進路について相談していた
その容姿でよく教師が出来ているのと、若手でありながら進路相談という常日頃から疑問が耐えない先生だ

そして、相談していたというのは少し語弊がある。俺だけが進路を決めていなかった為呼び出されたというのが正確には正しい

「はあ...やっとか。で、どこに就職するんだ?」

山吹先生は面倒くさそうなため息をつきながら質問する

勿論俺はその先の事は何も考えていない
だから先生への質問の回答は何も考えてませんという一言だ。しかしここでそれを言ってしまうと先生の雷が俺に直撃することは容易に想像できる
俺には勝算がある。先生の雷を受けずとも突破できる勝算が、な。

「実は、先生のお知り合いの職場で働きたいのです!!
勿論それは難しいことは分かっています。ですがどうしても働きたいんです!お願いします!!」

これは大きな賭けだ
俺の友人1号から2年前に聞いた話で、山吹先生の知人が自営業を始めたらしく、暇で金のあるやつは遊びに行ってやってくれという話だ
正直この話だけでは何の仕事なのか全く分からない上に俺の友人1号の話が本当なのかすら分からない
俺の計算では友人1号の話は本当でありなおかつ自営業であることから2年で潰れているという

つまり、「あー残念ながら、つい最近破産しちまってな。潰れたんだよ...、先生も他の就職先一緒に探してやっから、そう気を落とすな、な?」
もしくは、「あー残念ながら、人手は足りてんだよ。時期が悪かったな..。先生も他の就職先一緒に探してやっからそう気を落とすな、な?」
という計画だ
こうすれば先生の雷も落ちず就職先を一緒に探してくれる
大きな賭けではあるが、これは確信できる、いける..!!と。

「あー、そうなの?しゃーねーな。教え子の為だしな。丁度秘書が欲しいとか言ってたし紹介してやるよ。」



あれ?
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