偽王子と嘘少女


彼の姿を見つけた瞬間、私は思わずそう叫びそうになった。


これだよ、これこそが派手すぎず地味すぎないファッション!


そして、本日もかっこいい紫水くん!


なんて素敵な巡り合わせなんだ!


私は尋常じゃないくらいにテンションが上がり、この姿が彼に見られているなんて気付きもしない。


「…柊さん?」


「はえ!?」


突然のことで、変な声を出してしまう。


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