偽王子と嘘少女


ならば、その理屈をひっくり返してやろうじゃないか。


勇気も力も、何もない俺でも、勝利の女神はきっと微笑んでくれるのだということを。



「すいません。こいつ、俺のものなんで」


ナンパを助けるなんて、いかにも少女漫画といったシチュエーションだ。


でも、だからこそ格好良くなければならない。


俺様で強引…なおかつ、さらりと。


きっと、この言葉が正解に違いない。


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