偽王子と嘘少女
この喜びを表すのに一番ふさわしい言葉は、『神』だと思う。
まさか紫水くんのほうからメールをくれるなんて、思いもしなかった。
単なる優しさか、なかなか声をかけづらい私に気をつかってくれたのかは分からないけれど、紫水くんのことだ。
きっと、どんな理由であっても、思いやりの1つに違いない。
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差出人 : 柊 かぐや
宛先 : 紫水くん
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件名 : こんにちは
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いきなりですみません、柊です。
上手く話せるか分かりませんが、
紫水くんと仲良くなりたいと思っ
ています。
頑張ります。
よろしくお願いします。
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不器用でぐちゃぐちゃなその書面は、まるで私自身のよう。