偽王子と嘘少女


取引先とかにお願いするわけじゃないんだから、ただの高校生同士の会話として、もう少しゆるくてもいいはずなのに。


そんなことを考えて待っていると、返事はすぐさま返ってきた。


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差出人 : 紫水くん
宛先 : 柊 かぐや
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件名 : 了解です
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了解です。

俺でよければ、全然行くよ。

楽しみに待ってるね。
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「シンプルイズベスト!」


参加してくれるという喜びと、私のメール文面に対して何も触れてこなかったことに嬉しくなり、気づけばそう叫んでいた。


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