偽王子と嘘少女
どんな服を着て行こうか、どんな髪型にしようか、今から想像が膨らむ。
とりあえず、OKをもらったと希子に教えておくか。
そして、時間はあっという間に過ぎていき、夏休みに入った。
蝉の音も聞き慣れてきたと思えば、もう8月。
今日はとうとう待ちに待った夏祭り。
上につくと会場につくと、家族連れも恋人らしき人たちもわんさかいる。
希子たちが来たら、見失わないようにしないと。
待ち合わせ場所の橋の下。
最初に来たのは、紫水くんだった。
黒色の甚平を着ている。