偽王子と嘘少女
「…確か、3計で104」
「ふーん」
「えっ、だから何?」
よくわからないまま、藤堂くんの次の言葉を待つ。
「俺は106点」
「へえ」
あんなに頭がいい藤堂くんも、今回はあまり良くない点数だったんだ。
私のように集中できない理由が何かあったのではないか、と心配になる。
「まあ勝ちは勝ちだから、願いを1つ聞いてもらう」
「はあ!?」
意味のわからない理屈に、思わず声を上げた。
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