偽王子と嘘少女
図書館に着いた私は、さっそく希子を探し始める。
「どこにいるのかなぁ…」
今日のこととか、相談に乗ってほしいんだけど。
なんて探していると。
「柊さん?」
聞いたことのある声に反応し、とっさに振り返る。
「紫水くん!? ど、どどど、どうしてここに…!?」
「え? いやだって、柊さんが俺に話があるって言うから…」
言いながら、スマートフォンを操作する紫水くん。
見せてもらった画面には、希子からのメール。