偽王子と嘘少女


教室に戻ってくると、私を待っていたのは非難の目。


誰かはクスクス笑い、また誰かは哀れな目を向ける。


私の悪口だって聞こえる。


どうして…?


昨日はあんなに普通に仲良くしてくれたのに、たった1回の疑いで壊れてしまうような仲だったの?


皆、私と話してくれた。


一緒に笑ってくれた。


それらは全て、嘘だったの…?


どうしようもなく悲しくなって、もう何も耐えられなくなった。


大粒の雨が、大量にあふれ出してくる。


味方が1人もいない。


友達も、信じてくれる仲間でさえも。


誰か、助けて…。


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