偽王子と嘘少女


「それで、どうするの? バラす? それとも、弱みを握ってこき使う?」


「…別に、そんなくだらねえことしねーよ」


しないんだ。


じゃあどうして急に、あんなこと…。


藤堂くんの言葉に疑問を感じていたら、それを察したのか、理由を答えてくれた。


「俺と同じようなやつがいるって知って、ちょっと親近感が沸いたっていうか…話してみたくなったっていうか…」


親近感、かぁ。


どうやら、私と同じことを思っていたようだ。


< 8 / 273 >

この作品をシェア

pagetop