情愛シンデレラ～悪魔な副社長と堕ちない花嫁～

運転席でハンドル握る蒼斗さんはクスクス笑う。

「蓮の馬鹿か・・・蓮を罵倒できる女はこの世に金森さんしか居ないな…そんな女に惚れた蓮は実はＭだったりして」

「あのなぁー蒼斗」

「私も蒼斗さんと同じコトを思いました」

「日葵お前まで・・・」

蓮は深い溜息を漏らした。

「日葵、今からでも遅くないよ。桐生副社長に色々と教えて貰い、勉強していけば、金森社長を救うコトが出来るさ」


「真琴兄ちゃん・・・」

「今は無理かもしれないけどね・・・日葵は努力家だ。きっと出来る」


「ありがとう、真琴兄ちゃん」

私は真琴兄ちゃんの優しい言葉に胸が熱くなる。


「・・・何？蓮頬を膨らましてんだ？金森さんにお株を取られ、拗ねてんのか？」


「うるせぇよ。蒼斗お前は運転していればいい」

蓮は運転席にシートの背中を蹴りつけた。

「おいっ！？あぶねぇだろ！？蓮」
蓮の蹴りで、蒼斗さんのハンドル操作を誤り車体が少し揺れた。

「蓮！？」

「俺以外の男に励まされてニヤニヤしてんじゃねぇよ。日葵」


「私は別に…」

蓮は真琴兄ちゃんに嫉妬している様子だった。