情愛シンデレラ~悪魔な副社長と堕ちない花嫁~
私は1階のゲストルームに居た蒼斗さんと真琴兄ちゃんを訊ねる。


「蓮が出かけた?」

「はい」

「どこに?」

「わかりません・・・」

「金森さん、ちゃんと訊いておいてよ。全く」

蒼斗さんはスマホを撫で、神尾さんに電話を掛けた。


「歌舞伎町のホストクラブ!!?」

以前、神尾さんから貰ったホストクラブの名刺を思い出した。

「蓮のヤツ…歌舞伎町のホストクラブ『エンジェル』で不定期だけど、アルバイトをしているようだ」

「蓮がホストクラブでアルバイト?何のバイトですか?」

「ホスト。源氏名は久遠らしい」

じゃあの神尾さんがくれた名刺は蓮のモノ。

「・・・蓮がホストね。女に媚びるの苦手な蓮がホストって…何だか想像出来ないな・・・」

「私もです」

「誰の為に蓮がバイトしてると思うの?」


「それは…私の為?」

父の会社に融資する金額の半分は蓮が借金した。

「怪我だって完治していないのに・・・まぁ、ともかく蓮を追い駆けよう。金森さんも来てっ」

「あ、はい」

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