情愛シンデレラ~悪魔な副社長と堕ちない花嫁~
蒼斗さんは涼子さんをエスコートして、副社長室を出てしまった。

「真琴兄ちゃんは誰が護るの?」

「余計な問題を増やすワケにはいかない。蒼斗が涼子さんは何とかしてくれる。
真琴さんのコトは俺とお前で何とかするしかない」

「でも、蓮は怪我しているし」

「自分の身は自分で護るので、心配は無用です。桐生副社長」

「そう言っても・・・あんた、拉致られそうになっただろ?真琴さん貴方のコトを皆が狙っているんだ。自覚持てよ」

「自覚は持っています。
このまま、頭の中の情報全て、消し去りたい気分です」

「貴方の研究は人の命を殺すだけじゃない。人の命も救う。
全部、消し去ってしまえば、救える命だって、救えなくなる・・・そうでしょ?」

「そうですよ。桐生副社長」



「失礼します!!」
沈着冷静の神尾さんが勢いよくドアを開いて入って来た。

「神尾、そんなに慌ててどうした?」

「直ぐに会長室に来てください!蓮様」

「何事だ?」

「伊集院元総理がお呼びです」

「!!?敦司様が?もしかして、敦司様、お爺様に俺が直談判したコト話したのか?」

「ともかく、今すぐに来てください。蓮様」

「分かった・・・おいっ、日葵、何かあれば、俺のスマホに連絡しろ。いいなっ」

「分かりました。私が真琴兄ちゃんを護ってみせます」

蓮は神尾さんと共に会長室に急いだ。




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