情愛シンデレラ~悪魔な副社長と堕ちない花嫁~
《3》恋愛結婚のワケ

蓮side~

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「魁(カイ)の所のひ孫は全員女の子になりそうだな・・・」

俺の祖父・桐生捺(キリュウナツ)は落胆の色を隠せなかった。


「まぁ、みんな元気にスクスク育っているし、良しとしましょう。会長」


俺の親父・桐生岳(キリュウガク)が必死にお爺ちゃんを慰めるのだった。


俺の親父は桐生家本家の長男で、魁(カイ)叔父様は次男。
二人は二卵性の双子で、俺の叔母様に当たる瑠果(ルカ)叔母様と美紅(ミク)叔母様も同じ。

お爺様と亡くなったお婆様の間には4人の子供が生まれ、4人の子供達はそれぞれ独立して世帯を持った。そして、今では俺を含め孫10人、ひ孫5人に恵まれた。

お爺様のもっぱらの悩みの種はひ孫のコト。


「ほら、瑠果の所の蒼斗(アオト)君や美紅の所の湊(ミナト)君だって居るし、彼らが結婚すれば男の子生まれますよ。だから、気を落とさないで」
蒼斗と湊か・・・

湊はまだ医大生だし、蒼斗は俺よりも女遊び激しいし、公安の仕事に就いている。結婚なんて当分しないさ。

「蒼斗や湊の所に生まれても意味がない。外ひ孫だからな…。それより、蓮お前はいつ結婚するんだ?」


「ええ~っ!?俺は・・・まだ・・・」


「早く結婚しろ。そうでなきゃ、お前を社長候補にはさせないぞ!」


仕事を始めてまだ、三年目だと言うのにお爺様に強引に副社長に就任させられたが、仕事の面白み目覚めた昨今。

俺も欲が出て、いずれは親父の後を継ぎたいと思い始めていたが。


「仕事の成果ではなく、結婚を社長の条件にするんですか?お爺様」


「結婚して尚且つ、本家の後継者である男児を誕生させる。それが社長の条件だ。蓮」


「・・・」

お爺様の強引さには親父も俺も呆気に取られた。


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