情愛シンデレラ～悪魔な副社長と堕ちない花嫁～

俺が選んだボルドー産の赤ワインで乾杯。
未成年者の陽依さんはアップルジュースを飲んだ。

「智也先輩はやっぱり日本酒の一升瓶よりもワイングラスが似合いますよ」

「容姿が外人だからな・・・陽依、食べてるか？」

「食べてますよ」
智也先輩は隣に座る陽依さんをあれこれと気遣った。
北海道の十勝平野の専用ファームで栽培された有機野菜を使用したこだわりのサラダ。

陽依さんは皿の端によけていた。

「昔から人参だけは食べねぇな。陽依は・・・」

「智也さん、食べます？」

「陽依が食べさせてくれるんだったら、食べてやってもいい」

「じゃ、はい」

陽依さんは智也先輩の口に人参を運んだ。

「もしかして・・・二人って付き合ってる？」

「付き合ってはねぇよ。でも、俺の方が陽依に好意を寄せている。だから、蓮お前との見合いが許せなかった」