情愛シンデレラ~悪魔な副社長と堕ちない花嫁~
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「どうもありがとうございます」


私は廊下に出て神尾さんから花束を受け取った。


「神尾さんも色々と大変ですね」
私は彼に同情した。


「別に大変だと思っていませんよ。
蓮様のご命令ですし、これが私の仕事です」


「どうして私の居る場所が分かったんですか?」


「それは、スマホのGPSですよ」


「そうですか・・・」

「今夜、蓮様が貴方の為に極上のディナーをご用意致しましたので、私と共に来てください」

「ええ~っ!?」


蓮さんの身勝手さには程がある。

「一応、私にだって予定があるんです。
自分の都合で勝手に予定を入れないで下さい」


「日葵様、何か今夜、ご予定がお有りなのですか?」

「今夜は偶々ないけどさ・・・ともかく自分の都合を押し付けるなと蓮様に伝えて下さい」


「蓮様がご多忙なお方。学生のご身分である日葵様には到底、蓮様の忙しさなど理解出来まい。蓮様が貴方の為に時間を割いてやってんだ。文句言わず、黙って従えばいいんだよ」


神尾さんは急に言葉遣いを変え、私を鋭く睨み付けた。
私は彼の豹変に全身が総毛立ち、何も言えなくなった。


「結構私は気が短いんですよ。余計な言動は慎んでください。日葵様」

「え、あ・・・はい」

「ちなみに真紅の薔薇の花言葉は『貴方を愛します』
薔薇の本数は四十本。薔薇は相手に贈る本数で意味が変わります。
四十本の場合は『死ぬまで変わらぬ愛』です」


「・・・」

蓮さんが私に持つ感情は愛じゃなく憎しみ。

死ぬまで恨むキモチは変わらないってコトね・・・








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