情愛シンデレラ～悪魔な副社長と堕ちない花嫁～

「蓮さんを甘やかしてはいけませんよ、日葵さん」

「あ、はい」

「神尾、俺はキチンと仕事するから、日葵に秘書としての仕事を教え込めっ！！多少スパルタでも構わない！！
お爺様に最短で結婚を認めさせる為だ」

「承知しました」

神尾さんの瞳が怪しく邪な光を宿す。
言えしれない恐怖と不安に胸は少しだけ震えた。


「まずはこの資料を作成してください」

神尾さんの指導の下、ノートパソコンを立ち上げ、ワードで資料作成。

その間に神尾さんも他の秘書の雑務をこなしていた。

「出来ました。神尾さん」

私は神尾さんに頼まれた資料を一枚プリントアウトして見せた。


「キーボード叩くペースは遅いですけど、文字入力は誤字脱字なく、完璧ですね」

そりゃもう入社するまでにワードエクセルは猛勉強しましたから。


「貴方は一応令嬢ですし、仕事が出来ない女性だと思っていました」
一応って…
歯に衣着せぬ神尾さんの言葉に少しだけムッとした。