情愛シンデレラ~悪魔な副社長と堕ちない花嫁~
三人での会話は弾むけど、心の何処かでは蓮さんのコトが引っ掛かっていた。

「心此処に在らず・・・蓮が気になるの?日葵さん」

「いえ・・・あ・・・」

「少し可哀想なコトしたかな?」

美也子夫人も蓮さんを気にし始める。

「じゃ今夜は早いけど・・・女子会はおしまいにする?」

「そうね・・・眞彩も日葵さんも明日は仕事だし」

「私もお兄様に悪いコトしたから・・・日葵、代わりに謝っておいて」

「え、あ・・・うん」

ダックワースを食べて口のまわりに付いた粉をティッシュで拭きとり、ソファから腰を上げた。


「お先に失礼します」

「これ、あげる」

「えっ!?」

美也子夫人がテーブルを片付ける隙に眞彩は私に銀色の包みを渡した。


「赤ちゃん、出来たら困るでしょ?」

「眞彩!!?」

「しっ」
眞彩さんは唇の人差し指を押し当てて、私を黙らせる。

「二人で内緒話?」

私はカーディガンのポケットに包みを押し込んで、部屋を出た。

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