情愛シンデレラ~悪魔な副社長と堕ちない花嫁~
ラッキーと遊ぶ蓮さんは全く毒気がなく、傲慢さもなく、幼い少年のような顔をしていた。


「犬がスキなんだ・・・」

「まあな。他にも飼ってるぞ」

「ラッキー一匹じゃないの?」

「ああ~母さんが犬のブリーダーしてるから・・・」

「そうなの?」

「ああ」

「へぇー」

「ウチも実は犬飼っていたの」

「過去形?死んだのか??」

「一年前にね・・・犬の種類はミニチュアダックスで名前はエリー」

「そうか…寂しいな・・・」

蓮さんは色素の薄い瞳を切なげな色に染める。

「日葵お前も、ラッキーと遊べっ」

蓮さんはしんみりしたムードを壊すように私に玩具を渡した。
ラッキーは尻尾をフリフリして、私に近づいて来る。


「ラッキー、俺は仕事するから代わりに日葵と遊べっ」

「ええ~っ!?」

蓮さんは私にラッキーを押し付けて奥の書斎に入ってしまった。



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