情愛シンデレラ~悪魔な副社長と堕ちない花嫁~
でも、ラッキーは急に部屋を出て行ってしまった。

私は書斎をノックした。

「開いてるぞ」

「失礼します」

蓮さんはデスクにノートパソコンを置いて、カチャカチャとキーを叩いていた。

「色々とありがとう」

「やっと素直に俺に堕ちる気になったのか?」

「別に…お礼は言った方がいいかと思ってだけです」

「・・・礼を言うなら・・・俺と朝まで付き合えよ」

蓮さんは復讐の為とか言っているけど、自分に億単位の借金をしてまで復讐するほど、馬鹿じゃない。
彼は私を愛してると思うのが自然で。


でも、ひねくれ者の蓮さんは素直に自分のキモチを伝えようとしない。

「じゃこれつけて」

私は蓮さんにゴミ箱に捨てた避妊具を渡す。

「マジで言ってるのか?」

蓮さんの方が尻込みした。

「冗談で言ってません」

「日葵お前って…その経験あるのか?」

蓮さんは残念そうに問いかける。

「・・・ありませんよ。貴方が初めてです!!」私は真っ赤な顔で言い返した。

「そっか…俺が初めてか・・・」
蓮さんはホッと胸を撫で下ろす。
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