情愛シンデレラ～悪魔な副社長と堕ちない花嫁～
神尾さんは私達の車を追う黒のワゴン車を吹っ切ろうと裏道に入った。


「次のアポ先には行けそうにないな」

蓮さんは次のアポ先の『星凛堂』の濱部副社長に電話をした。

神尾さんは必死に吹っ切ろうと無茶な運転をして、車が一台通るのはやっとの細い道を猛スピードで走り抜けた。

対向車が来たら絶対に事故る！！
私は助手席に乗りながら冷や汗を背中に掻く。

普段は安全運転の神尾さん。

人が変わったかのよう。


黒ワゴン車は追うのを諦めたのか・・・バックミラーから消えた。


「上手く巻けたようだな…神尾」

「はい」

神尾さんもブレーキを踏み、スピードを緩めた。


「何！？」


わき道から黒のワゴン車が飛び出して来て、私達の車の前に立ちはだかる。


神尾さんは急ブレーキを踏むけど、ワゴン車と衝突してしまった。


私はその衝撃で気を失ったしまった。




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