オレの女はアイツだけ
私の様子を察したのか
いつもの爽やかな笑顔を浮かべていた。
爽やかな笑顔が胸に突き刺さる
「いつかあなたにも
わかるときがきますよ」
わかるときがくる・・・?
なんだろう
この変な違和感は・・・?
ガチャリ
「おい!
いつまで・・・!」
ドアを開け、私の姿を見た瞬間
彼は固まった。
「颯真さん、今は終わりました
仕上がりはいかがですか?」
いつの間にかメイクが終わっていて
目の前の鏡に映る自分の姿に驚く。
すごい・・・
「自分じゃないみたい・・・」
彼は、何も言わず私をじっと見つめてきた。
そして軽く眉を動かした。
「まあ、いいんじゃねぇの
先、リビングに行ってる」
彼は満足げな表情で部屋を出て行った。
「颯真さんは素直じゃないですね
とても綺麗ですよ、千夏様」
「あの、ありがとうございます!
樹さん、プロのメイクさんみたいです!」