オレの女はアイツだけ
「お褒めの言葉、光栄です
必要なものはすべて習っていますので」
すごいすぎる・・・
シナダグループのトップを仕えるにはそこまでしないとなれないってこと・・・?
私に婚約者なんて務まるわけがない。
待て・・・
勝手にバスルームに連れてかれて
メイクされてお礼言って・・・
何をやっているんだろう、私は・・・!
彼らのペースに巻き込まれてる。
おかしい!おかしい!
「私、帰ります!!」
「それは出来かねません
颯真さんがお待ちです、行きましょう」
「いや!もう本当に帰ります!!」
「こちらです、千夏様」
樹さんは私の声を無視して
私の腕をとってリビングへ連れて行かれた。
「あ、ちょっと!?」
リビングへ入ると彼はソファーに座っていた。
私を見るなり不機嫌そうに睨んできた。
「座れ」
絶対怒ってる・・・。
言い返したら倍に返されそうな気がしてそっと大人しく座った。