オレの女はアイツだけ
もうなにが何だかわからない
この何時間でいろんなことがありすぎて頭が全然追いつかない。
「彼は・・・」
わたしにとって何者なんだろう・・・?
でも、
私は彼を知ってる・・・。
記憶のどこか私は彼を知ってる
そんな気がする。
味方なのか敵なのかもよくわからない。
ただ彼は助けてくれた。
「あのキスは・・・」
そっと唇に手を触れる
あのキスの感触がまだ残ってる
どうしてだろう
なぜか拒めなかった。
心地の良い優しいキス
拒もうと思えばできたはずなのに
私はこのままでいたいと思ってしまった。
「・・はっ!」
ハッと我に返る。
こんなところでいつまでも
ボッーとしてるわけにはいかない。
このままここにいたら男たちに見つかってしまう。
早く逃げなきゃ
捕まってしまう。
私は細い路地から少し顔を覗かせた
誰もいないの確認して覚悟を決めて路地から飛び出した。
ドンッ!!
勢いあまって、横からでてきた人とぶつかり尻もちをついてしまった。
「いってぇ・・・」