殺人鬼からのラブレター
12月3日の、18時00分。

商店街にて通り魔が発生する。

犯人は近くの河川敷に住むホームレス、川澄 吾郎という男だ。

17時50分、アイは、友人の福田 幸枝に呼び出される。

福田 幸枝は12月3日にタケに告白し、彼に「アイが好きだ」と振られ、意気消沈しアイに電話を掛ける流れだ。

アイが福田 幸枝を心配し、彼女の家に向かおうと商店街を通り抜けようとして……

「アハハハハハッ、みんな死ねば良い! 俺をゴミみたいに扱いやがって! しね! 」

人通りの少ない商店街で、小汚い格好をした男が、発狂しながら包丁を振り回す。


通り魔の毒牙にかけられたアイが、身体中から血を流しコンクリートに倒れていた。

彼女はそこで力尽き、死亡。


「くそっ! 」

アイに家から出ないように指示すると、その代わりに福田 幸枝が商店街で刺されて死ぬ。

後日、それを知ったアイは福田 幸枝が死んだのは自分のせいだと思い、自殺する。


何度もくりかえしたが、逃れられない、避けれなかった……この事件だけは。

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