殺人鬼からのラブレター
その言葉を聞いたタケが、慌てて携帯を取り出す。


「馬っ鹿、お前、始めっからそうさせろよな! 」

そして私たちに背を向けて、救急車を要請する為に電話を繋げる。

急ぎながら電話対応をするタケの声に混じって、レンが弱々しく呟いた。


「……本当は、あるんだ。この悪夢を、終わらせる方法が……」


解決方法があるならば、レンはなぜその方法を選ばないのか。


不思議に思いながらも、私はその方法とやらを尋ねる。

「え、どうすれば良いの? 」


彼はこう言った。


全てが狂い始めたのは、ある事故がきっかけだと。

その事故を妨げず、元々の流れに戻せば、世界は滞りなく周り始めると。

その、事故こそが……

12月1日08時00分に発生する、人身事故。


「つまり、アイ……。お前の、死なんだ……」

「え、……」

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