殺人鬼からのラブレター
***
胸が、鷲掴みにされる想いに駆られる。
こんなにまで汚れてしまった俺に、アイはこう告げた。
「12月1日の私に好きだよって、そう言ってあげて。その言葉だけできっと私は、救われるから。生きて、レン。私は貴方に、生きてほしいの」
好きな人に、息をしていて欲しい。
その想いは俺も同じだ。
だからこそ、死に続けるお前を助けていたんだ。
けれどそんなことをしてくれなくても、”救われる”と、この時間軸の彼女は言う。
「……レンってばさ、私がどれだけレンのこと好きか、知らないでしょう? 」
そう、悪戯に笑いながら。
俺は何度も助けることに失敗しては、死なせて余計に君を苦しめていたのに。
そんな俺を、君は許してくれるのか?
嗚呼、昔からやっぱり君は、底抜けのお人好しで。
「……知ってるよ。アイは、恋心隠すの、下手くそだからな」
いつでも俺のことを、好きでいてくれるんだな。
頬に涙が張り付いて、上手く笑えない。
自分の鼓動が弱まり、景色が霞んでいく。
意識が、遠のいて12月1日に巻き戻されていく。
霞む君の姿、絶える白い吐息。
温かな温もりが冷たくなる俺の身体を抱き寄せて、最後の最後に鼓膜に届いたのは、愛する彼女の声だった。
「今まで頑張ってくれて、ありがとう。大好きだよ、レン……」
胸が、鷲掴みにされる想いに駆られる。
こんなにまで汚れてしまった俺に、アイはこう告げた。
「12月1日の私に好きだよって、そう言ってあげて。その言葉だけできっと私は、救われるから。生きて、レン。私は貴方に、生きてほしいの」
好きな人に、息をしていて欲しい。
その想いは俺も同じだ。
だからこそ、死に続けるお前を助けていたんだ。
けれどそんなことをしてくれなくても、”救われる”と、この時間軸の彼女は言う。
「……レンってばさ、私がどれだけレンのこと好きか、知らないでしょう? 」
そう、悪戯に笑いながら。
俺は何度も助けることに失敗しては、死なせて余計に君を苦しめていたのに。
そんな俺を、君は許してくれるのか?
嗚呼、昔からやっぱり君は、底抜けのお人好しで。
「……知ってるよ。アイは、恋心隠すの、下手くそだからな」
いつでも俺のことを、好きでいてくれるんだな。
頬に涙が張り付いて、上手く笑えない。
自分の鼓動が弱まり、景色が霞んでいく。
意識が、遠のいて12月1日に巻き戻されていく。
霞む君の姿、絶える白い吐息。
温かな温もりが冷たくなる俺の身体を抱き寄せて、最後の最後に鼓膜に届いたのは、愛する彼女の声だった。
「今まで頑張ってくれて、ありがとう。大好きだよ、レン……」