殺人鬼からのラブレター
「さようなら。」
***
瞼の隙間から眩しい朝日が差し込み、ぼんやりと1日の始まりを告げる。
携帯のアラームが脳に鳴り響き、もぞもぞと布団から手を伸ばして電源を切ると、目一杯伸びをする。
「んーっ!今日も学校かぁ。はー」
暖房の切れた朝の部屋はとても寒くて、布団から出る気が失せてしまう。
私の名前は加藤 愛。
地元の高校に通う、高校2年生。
「あれ、これ、涙? 私、泣いてる....? 」
僅かに頬を濡らした涙が、表皮を伝って枕にこぼれ落ちていた。
さっきまで見ていた夢の影響だろうか。
悲しい、夢。
誰か大切な人が消えてしまう、とても悲しい....
でも今となっては曖昧にふやけて、思い出すことさえ難しい。
「変な夢だったなぁ」
寝ぼけて携帯の電源を切ってしまった為、電源を入れ直してカレンダーの日付を確認する。
今日は12月1日の、木曜日。
土日まであと2日。あーあ、明日も学校行かなくちゃいけないなんて、少し憂鬱。
「アイー! そろそろ起きなさーいっ!! 学校遅刻するわよ!!」
1階の階段から、我が子を必死に起こすお母さんの叫び声が木霊する。
眠気目で階段を降りていくと、キッチンには仕事前にコーヒーと食パンで腹ごしらえをする、スーツ姿のお父さんがいた。
「おはよう、アイ。ポストから新聞取ってきてくれないか」
「はぁーい」
湯気を立てている熱々のコーヒーを啜っている父の声を背に、私はパジャマ姿のまま扉を開け、庭先にあるポストへと向かう。
瞼の隙間から眩しい朝日が差し込み、ぼんやりと1日の始まりを告げる。
携帯のアラームが脳に鳴り響き、もぞもぞと布団から手を伸ばして電源を切ると、目一杯伸びをする。
「んーっ!今日も学校かぁ。はー」
暖房の切れた朝の部屋はとても寒くて、布団から出る気が失せてしまう。
私の名前は加藤 愛。
地元の高校に通う、高校2年生。
「あれ、これ、涙? 私、泣いてる....? 」
僅かに頬を濡らした涙が、表皮を伝って枕にこぼれ落ちていた。
さっきまで見ていた夢の影響だろうか。
悲しい、夢。
誰か大切な人が消えてしまう、とても悲しい....
でも今となっては曖昧にふやけて、思い出すことさえ難しい。
「変な夢だったなぁ」
寝ぼけて携帯の電源を切ってしまった為、電源を入れ直してカレンダーの日付を確認する。
今日は12月1日の、木曜日。
土日まであと2日。あーあ、明日も学校行かなくちゃいけないなんて、少し憂鬱。
「アイー! そろそろ起きなさーいっ!! 学校遅刻するわよ!!」
1階の階段から、我が子を必死に起こすお母さんの叫び声が木霊する。
眠気目で階段を降りていくと、キッチンには仕事前にコーヒーと食パンで腹ごしらえをする、スーツ姿のお父さんがいた。
「おはよう、アイ。ポストから新聞取ってきてくれないか」
「はぁーい」
湯気を立てている熱々のコーヒーを啜っている父の声を背に、私はパジャマ姿のまま扉を開け、庭先にあるポストへと向かう。