殺人鬼からのラブレター
ー加藤 愛の死から、数日後...ー
加藤家の家のポストに、カタンと水色の封筒が入れられる。
最愛の娘を亡くし、暗く沈んだ面持ちをした愛の両親が、音のしたポストの中を覗き、封筒を開けた。
手紙の差出人は、北山 蓮だった。
手紙には、こう記されていた。
【アイのおじさんとおばさんへ。
アイは貴方達のことが、本当に大好きでした。学校への登下校の中、1度は必ず貴方方の話が出てきていたから。
そんな優しい彼女がいなくなり、辛くて、悲しくて、俺もどうにかなってしまいそうです。
俺は彼女の事が、好きでした。亡くなった朝に告白して、付き合い始めたばかりでした。出来れば、ずっと一緒にいたかったです。
アイを忘れることなんて出来ません。ですが、彼女との思い出を胸に、前を向いて歩いていこうと思います。
おじさんとおばさんも、ゆっくり立ち上がって下さい。アイもきっと、そう望んでいると思います。
そして、アイへ。想いを口にする事で人は前に進むことが出来るというなら、俺は何度だって君にこの言葉を送りたい。
俺はアイが、大好きでした。】
手紙に目を走らせた両親は、顔をくちゃくちゃに歪め、泣き出してしまった。
「レンくん、ありがとう……」
それは殺人鬼が最愛の人に宛てた、最後のラブレターだった……。
殺人鬼からのラブレター、【完】
.
加藤家の家のポストに、カタンと水色の封筒が入れられる。
最愛の娘を亡くし、暗く沈んだ面持ちをした愛の両親が、音のしたポストの中を覗き、封筒を開けた。
手紙の差出人は、北山 蓮だった。
手紙には、こう記されていた。
【アイのおじさんとおばさんへ。
アイは貴方達のことが、本当に大好きでした。学校への登下校の中、1度は必ず貴方方の話が出てきていたから。
そんな優しい彼女がいなくなり、辛くて、悲しくて、俺もどうにかなってしまいそうです。
俺は彼女の事が、好きでした。亡くなった朝に告白して、付き合い始めたばかりでした。出来れば、ずっと一緒にいたかったです。
アイを忘れることなんて出来ません。ですが、彼女との思い出を胸に、前を向いて歩いていこうと思います。
おじさんとおばさんも、ゆっくり立ち上がって下さい。アイもきっと、そう望んでいると思います。
そして、アイへ。想いを口にする事で人は前に進むことが出来るというなら、俺は何度だって君にこの言葉を送りたい。
俺はアイが、大好きでした。】
手紙に目を走らせた両親は、顔をくちゃくちゃに歪め、泣き出してしまった。
「レンくん、ありがとう……」
それは殺人鬼が最愛の人に宛てた、最後のラブレターだった……。
殺人鬼からのラブレター、【完】
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