殺人鬼からのラブレター
授業を終え、バレーに励む放課後。
ボールが宙に浮き、くるくると回転したかと思えば、バシンッと鋭い音で体育館の床に叩き付けられる。
【17時40分、部活中に心臓発作により倒れ、打ち所が悪く死亡。】
トスを上げる私の頭の中には、その文字が浮かんでは消える。
「アイー! 動きが鈍いよっ」
「ご、ごめんっ」
時刻は17時39分。
手紙によると、もうすぐ死ぬ時間らしい。
「..........。」
汗をかいたジャージで仰ぎながら、私はさっちゃんに小走りで近寄った。
ひそひそと耳打ちをすれば、何か言いたそうな表情を浮かべながらも彼女は皆にこう告げる。
「みんなー、ちょっと、水分補給に入ろうか! 」
そう、私は水分補給を提案したのだ。
幸い反対する部員はおらず、皆それぞれに水筒やペットボトルから水分を身体に補給している。
かく言う私も体育館の床に立ちながら、ペットボトルに口を付けた。
チラリと時計を見ると、長針は8を通り過ぎている。
(良かった.....)
あの手紙に書いてあるような心臓発作は、起こらなかった。
ボールが宙に浮き、くるくると回転したかと思えば、バシンッと鋭い音で体育館の床に叩き付けられる。
【17時40分、部活中に心臓発作により倒れ、打ち所が悪く死亡。】
トスを上げる私の頭の中には、その文字が浮かんでは消える。
「アイー! 動きが鈍いよっ」
「ご、ごめんっ」
時刻は17時39分。
手紙によると、もうすぐ死ぬ時間らしい。
「..........。」
汗をかいたジャージで仰ぎながら、私はさっちゃんに小走りで近寄った。
ひそひそと耳打ちをすれば、何か言いたそうな表情を浮かべながらも彼女は皆にこう告げる。
「みんなー、ちょっと、水分補給に入ろうか! 」
そう、私は水分補給を提案したのだ。
幸い反対する部員はおらず、皆それぞれに水筒やペットボトルから水分を身体に補給している。
かく言う私も体育館の床に立ちながら、ペットボトルに口を付けた。
チラリと時計を見ると、長針は8を通り過ぎている。
(良かった.....)
あの手紙に書いてあるような心臓発作は、起こらなかった。