殺人鬼からのラブレター
崩れゆく優しさ
***
放課後。
部活動を終えた私は、校門の前でレンを待っていた。
レンが自分から朝に言ってくれた約束を覚えているならば、彼は此処にやって来るはずだからだ。
「あー、緊張してきた……」
部室で制汗剤を体中に振り撒いてきたから、汗臭くはないよね。
髪もちゃんとクシでといたし。
よし、大丈夫。自信を持ってレンと喋るんだ。
緊張と興奮で昂ぶっている私の側を、部活動を終えた生徒達が過ぎ去ってゆく。
何度もその中にレンの姿を探すけれど、まだ見つけれていない。
どうやら部活が長引いている様子だ。
「あ〜、もうちょっと遅くに部室を出て来れば良かったかも」
薄暗い校門の前で、寒さと緊張でかじかんだ手の平を擦り合わせる。
......なんか、待たされる方って、待たす方よりもドキドキするよね。
そんなことを考えていると。
「おー、アイ。いたいた」
既に暗くなり始めているせっかちな夕暮れの中、遠くから私に近付く人影が見えた。
あれは......
「え、タケ? 」
放課後。
部活動を終えた私は、校門の前でレンを待っていた。
レンが自分から朝に言ってくれた約束を覚えているならば、彼は此処にやって来るはずだからだ。
「あー、緊張してきた……」
部室で制汗剤を体中に振り撒いてきたから、汗臭くはないよね。
髪もちゃんとクシでといたし。
よし、大丈夫。自信を持ってレンと喋るんだ。
緊張と興奮で昂ぶっている私の側を、部活動を終えた生徒達が過ぎ去ってゆく。
何度もその中にレンの姿を探すけれど、まだ見つけれていない。
どうやら部活が長引いている様子だ。
「あ〜、もうちょっと遅くに部室を出て来れば良かったかも」
薄暗い校門の前で、寒さと緊張でかじかんだ手の平を擦り合わせる。
......なんか、待たされる方って、待たす方よりもドキドキするよね。
そんなことを考えていると。
「おー、アイ。いたいた」
既に暗くなり始めているせっかちな夕暮れの中、遠くから私に近付く人影が見えた。
あれは......
「え、タケ? 」