殺人鬼からのラブレター
俯き加減にゆっくりと歩く、いつもの見慣れた帰り道。
街灯が淡く光を放ち、頭上には少し気の早い星々が顔を覗かせている。
ただいつもと違うのは、隣にレンがいるということ。
くっ付かず、離れずの距離を保っている。
チラチラと、彼の顔を盗み見てはその格好良さに口角が上がる今の私は、ちょっと変態ちっくだろうなぁ。
でも、仕方がない。
レンが、本当に好きなんだもん。
好き過ぎて、日々有りもしないデートの妄想とかしちゃうくらい。
彼も私のこと好きでいてくれたら良いなぁ、なんて絶望に近い希望を、抱いちゃうくらい。