殺人鬼からのラブレター
仲睦まじく手を繋いで帰る2人の背中を、眉間にシワを寄せて睨み付ける人物がいた。


「レン、お前……俺を、裏切るのか? 」


それは彼等の幼馴染み、タケだった。

街灯から外れた暗闇の中、歯軋りをしながら彼の拳は、強く握り締められている。

タケは低い声音で、ボソリと呟く。

「……レンの、嘘吐き野郎」


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