殺人鬼からのラブレター
明日も、レンに会える。


そんな喜びを静かに噛み締めて、玄関の扉を開く。


「たっだいまー」

僅かに上ずったただいまに反応したお母さんが、キッチンから顔を出した。

「あらー、随分と機嫌が良いわね。何か良いことでもあったの? 」

部屋には行かずにそのままリビングに直行した私は、テレビ前のソファに踏ん反り返る。


「んふふー。ちょっとね」


まぁ、良いこと半分、怖いこと半分……だけど。


両親に心配をかけまいとそれ以上は何も返さずにリモコンを手に取り、チャンネルを漁り始めた娘の姿を呆れたように見つめるお母さん。


「変な子。アイー、テレビ見る前に、手を洗ってきなさいよー」

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