同じ景色を見れたならば

『ねえ、ユイ。』


『な、なによ』


授業終えての次の移動教室に向かっているとある休憩時間。


『私って本当に浜野さんのこと好きなのかな…。』


『もー。あんた最近口を開けば浜野さんの話題ね』


『だってーーー。頭から離れないんだもん…』


ユイに不満をぶちまけるとあきれたかのように返答してくれた。


『好きなんだよ、それが。ずっと考えちゃうんでしょ？』



『やっぱりぃぃーー？でも、ヒトミがいるんだようぅぅぅぅ』


そうだ。冷静に考えてみれば、彼にはヒトミという素敵な彼女がいる。
何、人の男の子と考えてんだろう、私は…。