同じ景色を見れたならば
人生初めてのバイトは
コーヒーのいい香りが漂うオシャレなカフェにした。
『初めまして、咲坂アヤネです、今日からお世話になります。よろしくお願いします!』
初めての挨拶は少し苦手。
猫のまた猫をかぶってしまう。
『久しぶりー!アヤネ本当に入ってきてくれたんだね。これからよろしくね』
『ヒトミー!久しぶり。これからお世話になります』
橘ヒトミ。この子は中学の時の同級生。
ヒトミからちょこちょこバイトの話を聞いていて、どうやら人手不足なようでバイトを選んだキッカケともなった。
『店長に挨拶していたけど、他の皆にもちゃんと自己紹介した?』
『まだちゃんとしてないや。今からしてくるね』
一人一人に挨拶周りをしていった。
ホールのリーダーである超美人な、アイさんに
厨房アルバイトの一つ上であるユウタさん。
名前を覚えるのに精一杯だった。