同じ景色を見れたならば
意識
『で、初のバイトはどうだった?』
お昼休憩。ユイと二人で食堂へお昼を食べに来た。今日のお昼ご飯はサンドイッチ。
『楽しかったよ!でも飲食ってあんなに大変なんだね。』
ユイもファミレスで働いているから
飲食店あるあるを二人で話しては、盛り上がっていた。
二人盛り上がっているその隣に誰かが座りに来た。
『すいません、隣失礼しま...。あ、もしかしてアヤネちゃん?』
声が聞こえた方を振り向く。
茶髪の少しパーマがかっていて、身長が高く細身のいわゆるイケメンくん。
私にそんなイケメンくんの知り合いなど到底いない。
『アヤネって言ったよ?知り合い?』
『...え、知らない。でも何で名前...』
『あー。帽子かぶっていないからわかんないか。俺だよ、ユウタ』
名前を聞いて数秒後にハッと思い出す。
彼は、昨日行ったバイト先の一つ歳上厨房アルバイターの小金井ユウタさんだ。
昨日の感じでは、帽子をかぶっており前髪をあげて顔をむき出しに出していたため想像もつかなかった。
『えと、ユウタさんですね!同じ学校だったなんて思いもしなくて。』
『俺もビックリ。何かの縁ってやつかな』
ハハっと笑い、友人と食事をし始める。
ここの学校だなんて聞いていなかったため、検討もつかなかった。