新しいカンケイ
私の願いははかなく散って、副店長は店長になるべくして、鳥取県へ飛び立って行った。副店長のいない日々は、水のないカッパみたいに元気がなくなり、私の周りには、重たい空気が漂っていた。両親は心配して、鳥取県に行く旅費を出してくれた。我が家にとって、婿養子が旅立って行ったことは、一大事だった。私は、小さな袋を携えて副店長、いや、旦那さまのもとへ急いだ。
< 34 / 46 >

この作品をシェア

pagetop