クール上司の甘すぎ捕獲宣言!
今日の圭一さんはスーツ姿だ。
実家に行くのは二回目だから、もっとラフな格好でいいのに、って私は言ったんだけど、まだ二回目だから、っていう理由が返ってきた。
そう。一度目は、今年の春。
真剣に付き合ってることを報告して認めてもらいたい、って圭一さんが言ってくれたので、初めて二人で実家を訪れた。
家に来た圭一さんを見て、両親は玄関で二十秒ほど固まってたっけ……。そりゃ、私ごときがこんなイケメン連れてくるなんて思ってもなかっただろうしね……。私も逆の立場だときっとそうなってたと思う。
先日、今日行くことを実家に連絡したら、電話の向こうでお母さんは乙女みたいに大はしゃぎしてた。……後でお父さんが嫉妬しなきゃいいけど。
車で走ること約一時間。
実家の神社近くに着いた。
駐車場に車を停めて、参道入口に向かって二人で歩く。
秋晴れの午後、穏やかな日差しが心地よい。
長い石段を上がろうとした私は、圭一さんが手前で立ち止まっていることに気付き、振り返った。
「どうしたんですか?」
「ああ、いや……一年前に、香奈とここで会ったんだな、と思って」
「……そうですね……」
何だかすごく懐かしい。
実家に行くのは二回目だから、もっとラフな格好でいいのに、って私は言ったんだけど、まだ二回目だから、っていう理由が返ってきた。
そう。一度目は、今年の春。
真剣に付き合ってることを報告して認めてもらいたい、って圭一さんが言ってくれたので、初めて二人で実家を訪れた。
家に来た圭一さんを見て、両親は玄関で二十秒ほど固まってたっけ……。そりゃ、私ごときがこんなイケメン連れてくるなんて思ってもなかっただろうしね……。私も逆の立場だときっとそうなってたと思う。
先日、今日行くことを実家に連絡したら、電話の向こうでお母さんは乙女みたいに大はしゃぎしてた。……後でお父さんが嫉妬しなきゃいいけど。
車で走ること約一時間。
実家の神社近くに着いた。
駐車場に車を停めて、参道入口に向かって二人で歩く。
秋晴れの午後、穏やかな日差しが心地よい。
長い石段を上がろうとした私は、圭一さんが手前で立ち止まっていることに気付き、振り返った。
「どうしたんですか?」
「ああ、いや……一年前に、香奈とここで会ったんだな、と思って」
「……そうですね……」
何だかすごく懐かしい。