クール上司の甘すぎ捕獲宣言!
私は、うっすらと目を開けた。
カーテンの向こうは、白い光に包まれている。
……もう……朝……。
自分がベットに横になっているのは分かった。でも、どうやって帰ってきたのか、全く記憶がない。
……今、何時……?
私は腕を伸ばして、目覚まし時計を取ろうとした。が、いつも枕元に置いてあるそれは、今日に限って定位置に無い。
……床に落としたかな……。
起き上がろうとして、自分の格好に気付いた。
キャミソールと下着だけ。
……あーあ、いつの間に脱いだんだろう……。
きっと、記憶の無いまま、脱いでしまったんだ。
私はゆっくりと上体を起こした。
昨日に比べたら、頭痛も残ってないし、気持ち悪さも無い。広いベッドで、ぐっすり眠れたからかな……。
ん……?
広いベッド……?
私は、ハッとした。私のベッド、こんなに広くない……!
そして、部屋を見渡して、眠気が猛スピードで消し飛んだ。
ここ……私の部屋じゃない……!!
部屋には飾り気がない。見えるのは、白い壁と同系色のクローゼットの扉、本棚。黒いサイドテーブルと椅子。
明らかに、男の人の部屋だ。
そして、私の今の格好。
全身から、サーっと血の気が引いた。
もしかして……誰かに『お持ち帰り』されたの……!?