クール上司の甘すぎ捕獲宣言!
踏み出す一歩
それから小野原さんに車で送ってもらい、自宅マンションに戻った。
結局、最後まで迷惑を掛けてしまった……。
玄関ドアを閉めて、一人きりになって途端に、今更ながら、恥ずかしさが込み上げてくる。
……あの時、あの人の魅力に……流されてもいいと思ってしまった。
それに、『小野原さんなら怖くない』なんて言っちゃったし……。次からは抵抗しません、って言っちゃったようなもんでしょ……もう、天然を通り越して、ただのバカだ。
浴室へ向かい、服を脱ぎ捨て、シャワー浴びる。
鏡に自分の姿が映っている。宣言通り、首筋には何も跡は付いていない。
でも、首筋に走った熱の感覚は肌にまだ残っている。
思い出すと体の芯が熱くなりそうで、慌てて低めの温度のシャワーを体に浴びせた。